- Q.歯のクリーニングって?
- A.お口の中の汚れをきれいに落とすことです。汚れは大きく3つに分かれていて歯垢(プラーク)、歯石、着色があります。
歯垢とは大部分が細菌でできていて歯磨きでとることができます。
歯石は取り残した歯垢が唾液と反応して硬く石灰化したもので歯磨きだけでとるのはできません。着色は加齢からくるものとコーヒーやお茶、喫煙などの外部からくるものがあります。家での歯磨きも大切ですが歯石や着色は歯科医院で専門的な器具でしかとれないので定期的に医院でのクリーニングをお勧めします。
- Q.クリーニングの頻度はどれくらい?
- A.クリーニングの頻度はお口の中の環境によって様々ですが一般的に3ヶ月に一度です。歯科医院でクリーニングする事で虫歯や歯周病の原因になる細菌を含んだ歯垢や歯石が少なくなりますがまた増殖し始めます。その周期が約3ヵ月と言われているので歯垢や歯石がつき始め、虫歯や歯周病にならないように3ヵ月毎にクリーニングをしていきます。
- Q.クリーニングでどういうことをするの?
- A.クリーニングでは主に歯ブラシとエアーブラシでのブラッシング、歯石や着色を超音波で粉砕して取る超音波スケーラー、超微粒子撥水パウダーと水や圧搾空気を吹き付けることによって汚れや色素を落とすエアフロー、歯と歯の間の汚れを取るフロス、歯間ブラシなどがあります。このような専門的な器具を使い歯科医師や衛生士によってクリーニングをしていきます。
- Q.クリーニングって痛くないの?
- A.歯茎が健康で引き締まった状態であれば痛みはさほどありませんが歯茎に炎症がある時は痛みがあったり、歯茎から出血することもあります。出血することは悪いことではなく歯茎が健康ではなくて炎症がある状態の表れです。
- Q.家での歯磨きは電動歯ブラシの方が綺麗になるのですか?
- A.電動歯ブラシにも大きく分けて高速運動電動歯ブラシ、音波歯ブラシ、超音波歯ブラシの3つに分けられます。電動歯ブラシでも手を動かさないといけないものと手を動かさなくていいものと色々あります。手用歯ブラシと比較して歯垢の除去率が高いという結果(※1)も出ていますが全ての人に電動歯ブラシをお勧めはできません。電動歯ブラシも使い方を誤ると逆効果になります。患者さんの口腔環境や生活環境に合わせて使用する歯ブラシを考えていきます。
※1)電動歯ブラシは、短期的および長期的に手動の歯磨きよりもプラークおよび歯肉炎を軽減します。
- Q.奥の歯や重なって生えている歯が磨きにくいです。どうやって磨けばいいですか?
- A.奥歯の1番奥の面や歯の位置異常で重なっている所は歯ブラシの毛先が届きにくい部位です。普通の歯ブラシでは磨きにくいのでそのような場所を効率的に磨くためにはタフトブラシを使うと良いです。タフトブラシは日本人にとって馴染みのない道具かもしれませんが、タフトブラシの優位性を示した論文もあります(※2)。毛先が円錐形になっていて狭い部分に入り込みやすい形になっていてペンを持つように握り、歯と歯茎の溝に傾けて当て、小刻みに動かすのが効果的です。
※2)本研究の結果は、タフトブラシの優位性を示した論文もありますが、後臼歯の全部ではないがいくつかの部位でプラークを除去するための有効な道具となり得ることを示唆していた。