歯並びが気になる・矯正したいという人は年々増えています。
そして、矯正を考える上でどうしても気になるのが、矯正装置の種類や費用、治療期間です。
どんな装置があるのか、装置や器具の違いによって矯正治療にどのように影響するのか、ここでは矯正治療の装置について詳しくご説明します。
一昔前までは、矯正というと「保険がきかずお金がかかる」「矯正中の見た目が悪い」「時間がかかる」などと、敬遠されてきた部分もありました。
しかし、矯正治療の技術もかなり進んできた現在では、見た目だけではなく健康にも影響があるということが一般的に理解され、進んで矯正の相談に来れれる患者様も増えています。実際、厚生労働省が行っている患者調査の結果によると、2017年〜2020年までの3年で、歯科矯正の初診患者数は3.6倍にも増えたそうです。それほど歯列矯正は日本人にとって身近なものとなりつつあります。
矯正治療は、歯並びを治すだけではなく、良い噛みあわせ、それによってもたらされる心身の健康のにも寄与する良い歯科治療です。歯並びが気になるなら、一度矯正治療を検討してみてはいかがでしょうか。
歯の表面にブラケットと呼ばれる小さな装置を一つ一つ接着し、そこにワイヤーを通して歯を動かす矯正方法です。ワイヤー矯正とも言われる、これまでで最も一般的に使用されてきた矯正装置です。
特徴あらゆる歯並び・咬み合わせに適応可能な矯正装置ですが、歯に貼り付けるブラケットが銀色の金属のため目立ちます。
矯正装置のマルチブラケットという歯につける装置を透明にしたものです。メタルブラケットに比べればかなり目立ちにくく、遠目やで見てもわからなかったり、写真でもアップでなければ目立つことはありません。現在のところ最も多くの患者様が選ばれている矯正装置です。
特徴ブラケットは目立ちにくくはなるものの、目立たないとまでは言えません。あらゆる歯並び・咬み合わせに適応可能な矯正装置です。
ほとんど透明に近いマウスピース型の矯正装置です。当院ではアライン・テクノロジー社のインビザラインシステムという矯正装置を採用しており、非抜歯(歯を抜かない)矯正を得意としています。治療の精度も年々良くなってきており、適応可能な症例もどんどん増えてきています。(マウスピースの材料は厚生労働省の認可を得たものですが、インビザライン・インビザラインGOは完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。)
特徴矯正装置が目立たず、取り外しができるため矯正装置の見た目が気になる人に最適な装置です。
歯の舌側にブラケットをつける矯正装置で、正面から見れば矯正をしているかどうかわかりません。ただし、滑舌に影響が出やすいというデメリットもありますが、現段階で最も目立ちにくい矯正の一つと言えます。当院ではインコグニート矯正とハーモニー矯正という2つのシステムを採用しています。
特徴口を大きく開けない限り矯正装置は見えません。ただし滑舌に影響しやすく、痛みも強い矯正装置です。
主に小児矯正に使用する装置で、顎の成長を促すことで歯が並ぶスペースを作るための矯正装置です。乳歯歯列から大人の永久歯列にかわるタイミングで治療を開始します。
特徴1日12時間程度装着することで、顎を徐々に拡げていきます。お子様・保護者の方の協力が必要な矯正です。
歯を削り、補綴物の形や向きによって短期間で歯並びをよく見せる矯正方法です。患者さんにとって良くない結果になることも多く、当院では限定的な条件下以外、お受けすることはありません。
特徴生物学的・力学的な問題が生じて歯の寿命が極端に短くなったり、治療後に咬み合わせが合わず顎の痛みや歯の痛みを訴える方もおられるなど、リスクの大きな矯正です。
矯正治療は時間のかかる治療です。その目安はおおよそ2〜3年になる場合が多く、個人差によって異なります。
もちろん、矯正装置の種類によっても多少の違いはあるかもしれませんが、同じ人・全くの同条件で別の矯正装置で治療を行うことができませんので、「どの装置が早くて、どの装置が時間を要する」のかを比較することはできません。
理論上はワイヤー矯正が1ヶ月あたり約0.3〜0.5㎜、マウスピース矯正が0.5〜1.0mm程度動くともいわれていますが、実際にはワイヤー矯正の方が早い症例と、マウスピース矯正の方が早い症例もあり、咬み合わせによって得意・不得意があります。
治療期間は比べることができませんが、通院回数はマウスピース矯正が他の装置に比べて少なくなる場合が多いです。
ワイヤー矯正は、表側・上側とも治療のステージによってワイヤーを変えたり、ゴムや装置などを変更していきます。これにはもちろん歯科医師による施術が必要で、通常1ヶ月に1回程度通院する必要があります。小児矯正(咬合育形成)も同じく、1〜2ヶ月に1度の通院が必要です。
しかし、マウスピース矯正の場合は、最初に治療計画を立てた時点で全てのアライナー(マウスピース型矯正装置)が作成され、アタッチメントの装着や経過のチェックなどは必要なものの、通院は2〜3ヶ月に1度となります。
そのため、トータルの通院回数はマウスピース矯正の方が短くなる場合が多いと言えます。
矯正装置はどんな装置でも大なり小なり痛みを伴うことがある治療です。
ワイヤー矯正はワイヤーの力をマルチブラケットにかけることで歯に矯正力をかけます。そのため、ワイヤーを変える度に痛みを感じることが多く、時間の経過とともに痛みは和らぎます。また、ブラケットによって粘膜や舌を傷つけたり、装置があたる部分に口内炎ができやすくなることもあります、
マウスピース矯正はアライナーにほんの少しの歪みをもたせることで歯に矯正力をかけます。そのため、次のステージのアライナーに変える度に痛みを感じやすくはなりますが、痛みの程度はワイヤー矯正ほどではないと言われています。
最も痛みが大きいのは舌側矯正で、舌側のブラケットが舌に触れるため、痛みや違和感も強く出ると言われています。
矯正装置の選択肢は、自身の咬み合わせや性格によって、向き・不向きがあります。
例えば、マウスピース矯正をしたいという要望で、咬み合わせ的には問題がなくても、スボラな性格の方の場合、お薦めできないことがあります。これはマウスピース矯正を成功させるために、装着時間を守って頂く必要があるためで、ズボラな性格の方の場合、装置の装着を忘れたりしなくなる場合があるためです。
また、いくらしっかりマウスピースの装着ができる人でも、抜歯本数の多い治療計画や難症例の場合、ワイヤー矯正の方がしっかり歯を動かせる場合もあります。
ですから、あなたに適している矯正装置を考えるには、あなたの咬み合わせとキャラクターを歯科医師が理解し、その上でご提案する必要があります。だからこそ当院では、歯列矯正の無料相談を承っています。自分に適した矯正装置を知りたい方は、ぜひ 無料正相談をご利用ください。
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