しゃくれ、受け口(下顎前突・反対咬合)は歯医者で治療できる！？

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受け口ってどんな状態？

受け口は不正咬合であり、前歯等が噛み合っていない状態です

一般的に「受け口」と言われている状態を歯科用語で反対咬合（はんたいこうごう）、もしくは下顎前突（かがくぜんとつ）と言い、不正咬合に分類されます。

「しゃくれ」と「受け口」は同じ意味で使われることが多いですが、正確には「しゃくれ」は顔の輪郭の形のことで、顎の長さが原因となり、下顎がでているように見える状態を、「受け口」は下の顎が上の顎よりも前に突出している状態を指します。

今回は後者の「受け口」についてのお話をします。受け口は、見た目にコンプレックスを抱いている方がいらっしゃいますが、審美の面だけでなく、機能面でも生活に支障をきたす可能性があります。

受け口を治療せずに放置することによる4つのリスク

審美性だけでなく、機能面で日常生活に支障をきたすことも

受け口は、正確には病気ではありませんが、骨格に問題があるため、治療せずに放置してしまうと症状が悪化し、下顎が成長するに伴って、どんどん顎が前にでてしまう可能性があります。また、咬み合わせが良くない状態で、食べ物を咀嚼し続けると、歯や顎の骨にダメージを与える続けることにもなります。

そのため受け口の方は、何も症状が出ていなくても、治療したほうが良い場合が多いと言えます。受け口の治療は顎の成長とともに難しくなる場合があるため、基本的には早期治療が望ましいとされています。

1)滑舌、発音への影響

反対咬合は、前歯のかみ合わせが正常とは逆の状態であり、上下の歯がかみ合わず、常に隙間ができていることで、息が漏れてしまいます。

その結果、音によっては発音に支障をきたす可能性があります。

2)咀嚼不良による消化不良

前歯が正しくかみ合っていないため、食べ物をうまく噛みきれず、咀嚼が不十分になる可能性もあります。

きちんと咀嚼せずに食べ物を胃の中に流し込めば、消化不良を起こすことにつながりかねません。

3)口臭の悪化

受け口は咀嚼が上手にできないため、唾液の分泌量が低下することで細菌が発生しやすい状態なることがあります。お口が乾燥すると細菌が口臭の元になる揮発性ガスを発生し、口臭の原因となることがあります。

4)顎関節症

顎関節症（がくかんせつしょう）とは、口を大きく開けづらくなったり、開けようとすると痛みを感じたり、顎関節からカクカクと音がするという症状です。

受け口のように、不正咬合でかみ合わせのバランスが悪くなるなると、顎関節へ大きな負担を与えてしまい、発症することがあります。

受け口になる原因

受け口・しゃくれの原因には先天的なもの、後天的なものがあります

先天的親からの遺伝

骨格は親から子へ遺伝しやすいといわれています。当然、顎の骨格も遺伝の影響を受ける可能性があります。

先天的骨の発育の問題

上の顎よりも下の顎が大きく成長してしまうと、受け口になることがあります。逆に、上顎の成長不足により、症状が現れる場合もあります。

後天的指しゃぶり等の習慣

乳幼児期の指しゃぶり、頬杖をつく癖などは受け口に限らず、出っ歯（上顎前突）等の不正咬合につながる可能性もあります。

受け口は治療できるの？

受け口（下顎前突、反対咬合）の相談は歯医者で

受け口の治療は、健全な咬み合わせの状態にできるよう矯正治療で改善できる場合があります。また、一般的な矯正だけでは難しい場合も多いですが、外科矯正という手術を伴う矯正治療も含めれば、改善できる範囲はより広がります。また、この外科矯正は多くの場合が保険適用可能となります。

成長期のお子様であれば、顎の成長を利用し、骨や顎の成長を抑えたり、逆に促す治療方法もあります。さらに幼いお子様で、3歳頃から始める受け口を治療するマウスピースもあります。

矯正や外科矯正と聞くと「そこまでしなくても」と思われるかもしれませんが、歯を長く守ったり、顎や身体への影響を考えると、治療した方が良い場合も多々あります。「どんな治療」で「どれだけ期間がかかり」「いくらかかるのか」、など、気になることはたくさんあると思います。それでもできるなら「治療したい」と思われるなら、まずは歯科医としっかり相談しましょう。受け口は、治療可能な不正咬合です。

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