受け口は歯科用語で反対咬合と言い、不正咬合の1種であり、上顎よりも下顎の方が前方へ突出した状態を指します。
お口を「イー」としたとき、上の前歯よりも下の前歯が前に出ている状態でしたら反対咬合・受け口であると判断できます。
反対咬合の治療は、歯並びが原因である場合は、歯列矯正で治療できる場合もありますが、骨格の問題であれば外科矯正治療が必要になる可能性もあります。 外科矯正治療とは、顎の骨を切って分割したり、顎の骨を移動させて咬み合わせと整える治療です。
顎の骨の問題ではなく、歯の傾きに問題があるパターンです。 下の前歯が上の前歯よりも前方へ突出していたり、上の前歯が内側に傾いている場合です。
歯を支えている顎の骨に問題があるパターンです。下の顎が上の顎より前方へ突出している、もしくは上の顎が下の顎より後方にある場合です。
下の前歯が上の前歯よりも前に出た状態です。つまり反対咬合のことになります。下前歯が前に出ているために顎が出ている見た目になることも多く、しゃくれと呼ばれる外見になる場合もあります。
一般的には顎が前に突出した輪郭のことを言い表します。顎が突出しているからといって反対咬合になっていない場合もありますが、受け口(反対咬合]の場合顎がしゃくれる事が多くあります。
反対咬合になってしまう原因は、「親からの遺伝」、「舌の習癖(くせ)」、「下の顎の発達」の大きく分けて3つあります。
顔や声がお子様に遺伝しやすいように、歯並びや骨格も遺伝します。親が反対咬合だから必ず遺伝するというわけではありませんが、両親のどちらかが受け口の場合は、お子様もその骨格を受け継ぐ場合があります。
また、遺伝だけでなく親御さんの癖おお子様が真似をし、それが反対咬合の原因となることもあります。
幼少期の子供の顎の骨は柔らかいため、吸唇癖(唇を吸うくせ)や頬杖、顎を前に出す仕草が癖となっている場合、反対咬合を引き起こす原因となることもあります。
癖は長く続くにつれて、やめさせることが難しくなる場合もあり、反対咬合を進行させてしまう可能性もあるため、早い段階でやめさせることが重要です。
成長過程で、上の顎よりも下の顎が発達し、大きくなってしまい、反対咬合になる場合もあります。
上の顎と下の顎のバランスが悪く成長してしまう原因の1つとしては、舌の位置が関係していることもあります。 舌の正しい位置は、上の顎にくっついており、支えている状態が望ましいのですが、何らかの理由で舌が下がってしまっていると、下の顎が発達してしまうこともあります。
反対咬合は、しゃくれているような状態ですので、外見を気にされることが多いですが、実は健康へ悪影響を及ぼす可能性もあります。
まず、上顎が下顎よりも後方にあるため、咀嚼がうまく出来ない・発音がしかりできないなど、機能的な問題を生じます。そのため食事の咀嚼が不十分となり消化不良を引き起こすきっかけになったり(※1)、「サ行」や「タ行」の発音は前歯と舌を使うため難しい、発音不良でコミュニケーショうがうまく取れない、咬み合わせの問題から顎の変形・顔が曲がるなど(※2)、様々な問題を引き起こします。
また、反対咬合は将来的に歯を失うリスクの高い咬み合わせでもあります。咬み合わせの不良から顎にかかる負担が大きいため、8020(80歳で20本の歯を残す)達成者の中には反対咬合はいなかったというデータもあります(※3)。
※1)不正咬合者は,主観的評価として食べにくい食品がないと感じていても,客観的評価となる咬合力や咬合接触面積では正常咬合者のもつそれには及ばず,不正咬合者の主観的評価と客観的評価には差異があった。
※2)上の歯よりも下の歯が外側に出た状態。前歯のみで起こる場合が多いが、成長期の子供で奥歯の反対咬合を放っておくと顔が曲がるなどの障害が生じる場合がある。
※3)8020達成者の咬合分類 上下顎前歯の前後関係は84.6%、上顎前突15.4%、反対咬合0%であった。
主に歯槽性の反対咬合の場合、程度によってはワイヤー矯正による歯列矯正で治療可能な場合があります。
ブラケットにワイヤーを通し、歯のデコボコや垂直方向の位置を整えてから、ゴムを使って上下のズレを直していく方法や、抜歯をして隙間を作り、下顎前歯を後ろに移動させる方法などがあります。
また、部分的に反対咬合になる「交叉咬合」という咬み合わせの場合も、歯列矯正により治療できる場合もあります。
透明のマウスピース型矯正装置を使った目立たない矯正です。適応には限りがありますが、反対咬合でも治療な場合はあります。当院では主にインビザラインシステムによる矯正治療を行います。
また、矯正治療には後戻りがあり、保定をしっかりしなければせっかく治療した反対咬合が、徐々に戻る場合があります。受け口の治療でワイヤー矯正を経験された方は、再矯正でワイヤー矯正に抵抗がある方が多くおられますが、マウスピース矯正はこの後戻りに対する再矯正に対しても有効で、患者様からも受け入れられやすい矯正です。
下顎の骨を切り、下顎の位置を後ろにずらしてつなぐ手術です。反対咬合の場合、顎変形症の診断を受けることで、外科手術が保険適用になります。
ただし、一定期間の入院と、術前・術後の歯列矯正が必要で、手術はご紹介先の入院設備のある病院(大学病院や基幹病院の口腔外科)で行います。
外科矯正はリスクもあり、「顎の骨を切る」という恐怖から、受け入れ難い方も多いですが、反対咬合のまま人生を送るリスクを考えれば、手術を受けたほうが良い場合もあります。外科矯正が必要か回避できるかは、検査をしてみなければ具体的にはわかりませんが、目安として「上下の顎の前歯の先を合わすことができる状態」であれば外科矯正なしで治療できる可能性があります。
反対咬合の治療は他の不正歯列より早めの歯科受診が推奨されます。反対咬合はお子様のうちは治療にもオプションがあり、早期治療で改善できる場合があります。
3~4歳の乳歯列に行うムーシールドというマウスピースや、リンガルアーチという歯の傾斜を移動する装置、チンキャップと言う顎の位置をコントロールする頭にかぶって使う装置など、治療方法も成人に比べ幅が広く、成長に合わせて行うことができます。
お子様が反対咬合、もしくは両親のどちらかが反対咬合の場合は、早めに検査を受診してください。
Before
After
治療の内容 | 外科矯正とセラミック・ゴールド補綴、メタルボンド、ホームホワイトニングによる総合治療。 |
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期間・回数 | 4年4ヶ月・15回(カウンセリング・検査含む、外科矯正回数除く※外科矯正は当院紹介病院にて手術) |
費用 | 自由診療:セラミッククラウン✕1歯+ゴールドクラウン✕3歯+ゴールドインレー✕1歯+メタルボンド✕1歯+ホームホワイトニング 総額 525,000円(税込577,500円)(矯正費用は除く※歯列矯正は当院矯正医のクリニックにて治療) |
リスク・副作用 |
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Before
After
治療の内容 | マルチブラケットとタングクリブによる歯列矯正と、ベーシックインプラント1本、セラミッククラウン6歯、セラミックインレー3歯、ホームホワイトニングの総合治療。 |
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期間・回数 | 5年1ヶ月・21回(カウンセリング・検査含む・矯正治療回数除く) |
費用 | 自由診療:ベーシックインプラント✕1歯+セラミッククラウン✕5歯+セラミックインレー✕3歯+ホームホワイトニング 総額 1,085,000円(税込1,193,500円)(歯列矯正費用除く※歯列矯正は当院矯正医のクリニックにて治療) |
リスク・副作用 |
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反対咬合は、審美的な問題やコミュニケーションの問題から、コンプレックスに感じてしまうことが多い咬み合わせです。中には、その見た目や発音をからかわれるというご経験を持つ方も多くおられます。
しかし、治療となると「外科矯正が必要かも」と考えると、なかなか治療に踏みけれなかったり、費用面できになったり、咬み合わせが変わることの不安もあると思います。
ですから、まずは「治療する」と意気込むのではなく、相談のつもりで歯科をご利用いただければと思います。反対咬合は決して良い咬み合わせではありません。将来的に歯や身体にどのような影響が現れるのか、治療するとすればどんな治療でどの程度の費用や期間がかかるのか、まずは相談してから治療をするかどうか決めましょう。
当院には、反対咬合の治療の実績も多数あります。受け口でお悩みなら、まずは相談から始めましょう。
明石アップル歯科について
曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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診療開始 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 |
診療終了 | 18:30 | 18:30 | 13:00 | 18:30 | 18:30 | 17:00 |
診療情報
休診日:日曜・祝日
※日曜・祝日診療は下記診療カレンダーをご覧下さい。
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日曜・祝日診療
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