日本における死亡原因第1位は「悪性新生物(腫瘍)」つまりガンですが、それ以外の死亡原因はご存じでしょうか?令和3年の人口動態調査によれば、2位「心疾患(心筋梗塞など)」3位「老衰」4位「脳血管疾患」5位「肺炎」となり、6位は「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」でした。(※1)また、肺炎と誤嚥性肺炎を合算すると、脳血管疾患を超えて3番目の死亡原因とも言えます。
誤嚥性肺炎はその名前の通り肺炎の一種ですが、その原因は食べ物が誤って肺に入ってしまった(誤嚥)際に、口腔内にある細菌や唾液が肺に入り炎症が起きるという病気です。
性別にみた死因順位(第10位まで)別死亡数・死亡率(人口10万対)・構成割合より独自に作成
誤嚥性肺炎は昔から高齢者の主要な死亡原因として認識されており、今後も死亡者数は増加の一途を辿り2030年には約13万人を超えるという予測もあります。(※2)
基本的に加齢によって咀嚼に使う筋肉が衰えていくため、食べ物を飲み込む嚥下機能は低下していきます。さらに、寝たきりになった等の要因で口腔ケア(歯磨き等)が難しくなったり、脳腫瘍や脳梗塞の後遺症(嚥下機能の低下)によって誤嚥性肺炎のリスクはより大きくなります。
誤嚥性肺炎のリスクを下げる方法として、口腔内を清潔に保つことが挙げられており、歯科医院での定期検診やクリーニングがそれに該当します。
※参考文献1)性別にみた死因順位(第10位まで)別死亡数・死亡率(人口10万対)・構成割合
※参考文献2)誤嚥性肺炎による死亡の中心は肺炎と同様に男子では85歳、女子では90歳ほどになっている。現在の傾向が続けば死亡者数の減少は見込めず、2030年における死亡者は男子77,000人、女子52,000人程度に上ると予測される。
誤嚥性肺炎の死亡者の年齢は80〜90歳付近に集中しており、高齢であればあるほどリスクが高まる病気として知られています。(※2)
加齢によって免疫機能は低下し、肺炎のみに限らず感染症を患いやすくなります。その他にも加齢による嚥下機能の低下など、高齢になるほど誤嚥性肺炎になる要因が増えていきます。
高齢であることに加えて、口腔内の細菌の数が多ければ誤嚥の悪影響が出やすくなり、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。
特に寝たきりのような状態であると、口腔ケアや異物を体外に出す咳がうまくできなかったり、嚥下機能の低下が著しくなるため誤嚥性肺炎を発症しやすいと言えます。
喉の神経・筋肉をうまく動かすことができない神経疾患をお持ちの方は、誤嚥性肺炎のリスクが高いと言えます。
主な病気は運動障害が表れるパーキンソン病や、脳腫瘍や脳梗塞の後遺症としての嚥下機能の低下が挙げられており、それを原因として誤嚥性肺炎を発症することがあります。
誤嚥性肺炎は歯科医院で予防することができます。誤嚥性肺炎による炎症は誤嚥によって口腔内の細菌が肺に入ってしまうために起こります。ですので、口腔内を綺麗にして細菌が増殖しない環境を作るのが重要です。
しっかり毎日歯磨きを行なって食物残渣(食べかす)やプラーク(細菌の塊)を残さないことや、入れ歯などの装具も定期的に洗浄することで細菌の繁殖を抑えることが期待できます。
また、歯科医院への定期的な通院が可能であれば、3〜4ヶ月に1度は歯科医師・歯科衛生士に口腔内をチェック・クリーニングしてもらうことで、誤嚥性肺炎の予防に繋がります。
誤嚥性肺炎の予防には誤嚥そのものを少なくすることも大切です。食事を摂る際はよそ見などをせず食事に集中したり、胃酸が上がってくる食後はすぐに横にならないこと(およそ2時間程度)を心がけましょう。
食事の行い方に加えて、飲み込みにくい食品を控え、とろみをつける等の食品に施す対策も有効です。
主に歯科医院でできることは誤嚥性肺炎にならないための予防ですので、実際に誤嚥性肺炎の症状がある・疑われる場合は、然るべき病院・クリニックで治療・投薬を受けましょう。
誤嚥性肺炎の症状は抗菌薬などを使った対症療法で改善することができます。症状が治ったら、再発しないように歯科医院での定期的なクリーニングで、口腔内を綺麗にすることを心がけましょう。
誤嚥そのものは身体の老化過程で必ず起きてしまうことと言えますので、完全に防ぐことはできません。しかし、定期的な口腔ケアを行なっていれば誤嚥性肺炎になるリスクを下げることは可能です。
高齢者が誤嚥性肺炎を発症した場合1年生存率は41.8%程度と低く、半数以上が死亡に直結する病気であることがわかっています。(※3)ご自身での口腔内のケアはもちろん、歯科医院での定期的なクリーニングを行うことを心がけましょう。
また、介護を受けていたり、ご病気やご高齢で歯科に通えない方も、訪問歯科などを利用して、口腔内を定期的にチェック・キレイにしましょう、。
※参考文献3)対象者の年齢中央値は86歳(29歳から103歳)、64歳以下は5例(4.6%)のみで104例(95.4%)は65歳以上であった。(中略)生存曲線は最初の半年まで急激な低下を示し、その後なだらかに低下していく傾向を示した。生存期間中央値254日、6カ月生存率54.8%、1年生存率41.8%と、1年の時点で半数以上が死亡していた。
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